Blender 法線(ノーマル)を軸としてに要素を揃える

Blender

頂点、辺、面などを揃えたり整列させたりするのはモデリングにとって重要ですが、Blenderではさまざまな方法があり、なかなかすべてを一気に覚えるのは大変です。今回は普段使うことが多い法線(ノーマル)を軸として要素を揃える方法を紹介します。

座標や軸の記事も参照してもらえるとより理解しやすいと思います。

法線(ノーマル)とは

頂点、面にはそれぞれ向きが存在しています。その向きの方向のことは法線(ノーマル、Normal)と呼ばれます。面は向きが分かりやすいですが、頂点にも方向があるというのはちょっと直観的ではありません。これは画面上で確認することができます。

TABキーを押してエディットモードに入り、3Dプレビュー画面にあるMeshEditModeOverray(メッシュ編集モードオーバーレイ)アイコンをクリックすると下の方にNormal(ノーマル)という欄があります。

この欄のアイコンをすべてクリックして有効にしてみると、メッシュに青、水色、マゼンタの線が表示されると思います。

頂点は複数の面に属しているため、属している面ごとに違う法線方向を持っています。マゼンタ色の線はその面ごとの法線を表示しています。青い線はそれら面ごとの法線を平均して一つの方向とした法線です。

水色の線は面の法線です。面の場合、面の方向と法線方向が同じになるので直観的でわかりやすいです。

このように頂点や面には方向があることがわかります。

法線(ノーマル)を軸に動かしたい

例えば、面の向いている方向に正確に面を移動させたいとします。つまり法線方向に移動させたいということです。こんな時は法線を軸にするとよいです。

Transform Orietation(トランスフォーム座標系)からNormal(ノーマル)を選択すると、編集の軸が法線になります。

Transform Orietation(トランスフォーム座標系)は「,」キーでパイメニューとしても出すことができます。

これで法線(ノーマル)を軸に編集する準備ができました。

法線(ノーマル)を軸に編集してみる

実際に法線(ノーマル)を軸に作業した様子です。

1.メッシュを編集したいオブジェクトを選択し、TABキーを押してエディットモードに入ります。

2.Transform Orietation(トランスフォーム座標系)からNormal(ノーマル)を選択します。

3.編集したい面をクリックして選択します。

4.例では移動を行うために移動のショートカットキーであるGキーを押しています。そして法線方向に移動させるために軸を指定するためZキーを押しています。

5.編集対象の面に青い線が表示され、移動はこの青い線に沿って行われるようになります。

青い線は本来Z軸方向を示しています。いまTransform Orietation(トランスフォーム座標系)でNormalを選択しているので、Z軸は法線と同じ方向を意味することになります。重なってはいますが選択した面の法線(水色の線)と青い線が同じ方向を向いていることが分かると思います。

面の法線(ノーマル)とZ軸を示す青い線が一致している

移動操作中にXキーやYキーを押すと、Xキーは赤い線、Yキーでは緑の線が表示されます。これは法線方向をZ軸とした場合のX軸とY軸を示しています。またはマウスのホイールボタンをドラッグさせるとコンストラクションモードになり(4.0以降の機能です)、XYZ軸すべてが表示され、どの軸に沿って移動させるかを選ぶこともできます。これらを見ると法線(ノーマル)に軸が通っていることがよりわかると思います。

もしGlobal(グローバル)を選択していると青い線は垂直に表示され、面の法線と同じ方向は向いていません。これはGlobal(グローバル)がワールド空間のXYZ軸を軸にする設定だからです。

まとめ

方向や座標、軸の概念の理解が必要になるため、初学者にとってはちょっと混乱してしまうかもしれませんが、法線(ノーマル)方向を使った編集は非常に多く使いますので、使い方を覚えると非常に効率よくモデリングができるようになります。

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