Blender標準アドオン AutoMirrorについて

Blender

AutoMirrorアドオンとは?

AutoMirror は、Blenderに標準で付属しているアドオンで、オブジェクトの左右対称モデリングを効率化するためのツールです。
オブジェクトをミラーリングする際には、「ミラーモディファイア」を手動で設定する必要がありますが、AutoMirrorを使うことで、ワンクリックでミラーモディファイアの適用と対称メッシュの作成が可能になります。

AutoMirrorのインストール

4.2以降ではエクステンションとしてインストールできます。編集→プリファレンス→エクステンションを入手にて、auto mirrorと検索してインストールボタンを押すとインストールが完了します。

AutoMirrorのUIは3Dビューポートの右側の「編集」タブ(英語だとEdit)に表示されます。

AutoMirrorはどうやって動作しているのか

AutoMirrorを実行すると、基本的に対象のメッシュはグローバル座標の0を中心に、指定軸方向に片側がカットされて、自動的にミラーモディファイヤが付与されます。

本来はこの流れを手動で行う必要があるのですが、自分でメッシュをカットすることなくミラー化できる点が便利です。

AutoMirrorの使い方

AutoMirrorにはいくつかの設定項目があり、用途に応じて調整可能です。

AutoMirror

AutoMirrorを実行するボタンです。

XYZ

どの軸に対してMirrorにするかの設定。デフォルトはXになっている。複数選択はできず指定は1軸のみ。左右ならX、前後ならY、上下ならZを指定します。

座標系指定(Orientation)

指定した軸のどちらの方向を残すのかの指定。正方向と負があります。

Xなら向かって右方向が正方向、左が負、Yなら奥方向が正で、手前が負、Zは上方向が正で、下方向が負になります。

3Dビューポートに表示されている「方向を示すギズモ」を確認すると方向がわかりやすいです。

方向を示すギズモの文字が書いてある方向が正方向

しきい値(Threshold)

中央にある判定をする頂点のしきい値。基本的には、微妙にミラー軸に揃っていない頂点を中央に揃えるための機能。

ただどこまでの頂点を中央に揃えるか確認できるわけではないので、通常の使用では0.00のままでAutoMirrorを実行し、カット後に頂点がずれていれば揃える方が良いかもしれません。

ToggleEdit

AutoMirrorを実行した後、編集モードに切り替えるかの設定。

Cut and Mirror

カットした後に座標系で指定した方向の逆側を削除してミラーモディファイアを付与する設定。

もしチェックを外すと、片側は削除されず中央にループカットが入るのみになります。ミラーモディファイアも付与されません。

左がチェックを外した状態 右はチェックをした状態

Use Cilp

ミラーモディファイヤのクリッピングを有効にするかどうかの設定。後々手動でもクリッピング設定は変えられるので基本的にデフォルトのままで問題ありません。

編集可

互換性のために残している機能とのこと。基本的に使わない設定です。

Apply Mirror

Mirrorモディファイヤを付与したあとに適用をする設定。メッシュとして対称化したい場合にチェックする。非破壊状態で対称化したい場合はチェックしない。

注意点

アンドゥ時の挙動

AutoMirrorを実行した後、何らかの理由でCtrl+Zなどでアンドゥした場合、カットはアンドゥされるがミラーモディファイアの付与はアンドゥされずに残っている場合があります。

それに気がつかないまま、再度AutoMirrorを実行してしまうとミラーモディファイアが二つになってしまうのでモディファイア付与もアンドゥされているか確認した方が良いでしょう。

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